この記事ではボール保持と前進に焦点をあてて、その基本となる考え方、テクニックを身に付けることができるトレーニング「2対1+2対1」を紹介します。
このメニューは守備がいるトレーニングになるため、より実践に近い状況の中、テクニックや考え方を習得できます。またグリッドのサイズを変えることで幅広い学年に対応したメニューになりますし、内容はとてもシンプルなため、試合前のウォームアップなどにも最適です。
指導をしていてこんな経験ありませんか?
・前方にパスもしくはドリブルができるのに、横や後方へのパスやドリブルを選択してしまう
・相手のプレッシャーがある中、無理に前方にパスして取られてしまう
これらの状況はフィール内のどのエリアでプレーをされているのかで判断の基準は変わりますが、今回は「ボールを保持しながら前進」がテーマなので、ディフェンシブサードからミドルサードでの状況を想定します。
動画で流れの確認
オーガナイズ
- 大きさ:12m×8m
- 用具:マーカー、ビブス、ボール
【進め方】
・4対2(2対1+2対1)
・青が攻撃(4人)赤が守備(2人)
・グリッドの真ん中を赤いマーカーで区切ってセパレートにし、各エリアで2対1にします。プレーできるのはそこにいるエリアのみです。
・コーチからのボール配給で始めます。
・攻撃はボールを保持しながら4人でパス交換をします。
・守備はボールを奪いに行ってください。
・ボールアウトもしくは失った場合、コーチからの配給で再スタートします。
【時間】
・10分から15分程度
【対象年齢】
・U9~
キーファクター
・攻撃の優先順位の決定(ボールを保持した中でボールを前進させるチャンスを逃さない)
・守備は前進させないことを優先にする(これを伝えないとこの練習の目的がずれてしまいます)
・パスの質
・ファーストタッチの置き所
・サポートの角度
・見る
成功に導くために
まずは全体的な優先順位を意識してもらいましょう。ボールを反対のエリアに運ぶことが1番の目的です。(ボールの前進)
守備の守り方が整理しておきましょう。むやみにボールを取りに行くのではなく相手の前線へのスペースを消すような立ち位置を取ること。
攻撃の選手には前進できるチャンスを逃さないように、常に見ておくこと、体の向きやサポートの角度を伝えましょう。
ダイレクトパスでボールを前進させるといった事象が起きてきたらいい感じです。(余裕が出てきた証拠)
判断のキャンセルをすることも重要になります。(プレスを受けて前方にパスを出せないのに無理やり蹴ってしまわないように。)
これらのポイントを押さえてあげると成功に導きやすくなると思います。
まとめ
今回は「ボール保持と前進」をテーマに「2対1+2対1」を紹介しました。
ボールを失わないこと、前進することはサッカーの原理原則ですし、特に少年サッカーの指導をするをうえで避けて通れないテーマです。
このトレーニングはウォーミングアップにも使えるし、グリッドのサイズを調整すれば、幅広い年代に適用できます。
ぜひ普段のトレーニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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